A Night At The Operaからオープニングの曲。フレディ・マーキュリーの作詞・作曲のこの曲も僕の大好きな曲の一つ。副題が
(Dedicated to....)。つまり誰かに捧げられた曲なのだ。
DEATH ON TWO LEGS
お前はヒルのように俺の血を吸い / 掟を破りながら説教をする
俺の脳が痛むまで締め上げ / 金の全てを巻き上げ、さらに欲しがる
日本では当時、この曲はデビュー当時からクイーンを酷評したイギリスのプレス(批評家)の事を歌ったとされていたが、事実は違うようだ。その事が明らかにされないままフレディはこの世を去ったが、この曲は当時のクイーンのマネージャーだったノーマン・シェフィールドに向けられているというのが真相のようである。シェフィールドは1枚目から3枚目においてクイーンがそれなりの成功を収めていたにも関わらず、その利益を独り占めにしてバンドのメンバーにはわずかな印税しか手渡さなかったのだ。
ビジネスの大物のように偉そうに喋るけど / お前はまるで空洞の熱気球
誰もお前なんか気にかけもしない / 年だけを食った学生みたいなガキ
その化けの皮をはいでやる / 病気持ちの犬、お前は最低の中の最低さ
その知ったかぶりの口に金を突っ込んどきな / その背中のヒレは何を意味するんだ(この鮫!)
Death
on two
legs 二本足の死人・・・・
終始とても強烈な言葉で綴られたこの曲。フレディの怒りが如何に強烈であったかがくみ取れる。後にLIVE
KILLERSというライブアルバムにもこの曲は収録されているが、その冒頭でフレディの曲紹介MCも収録されている。その一部がピー音で消されているのだが、これは個人名を述べているわけではなく、"This
is dedicated to a real mother fucker of a gentleman"と言っているのである。
A Night At The Opera の録音中にマネージャーのノーマン・シェフィールドはこの曲が自分の事を歌っている曲だと気付き、バンドとレコード会社を訴えた。しかしその結果がどうなったか、その詳細は知られていない。一節によるとクイーンが後に賠償金を支払ったとも言われている。
イギリスではあのジミ・ヘンドリクスのマネージャーを始めとしてアーティストの利益をむさぼる連中も多くいると言われている。しかしその不満をこれだけの名曲にして歌ったクイーン。やっぱりとんでもないバンドだった。