U2 / PRIDE ( IN THE NAME OF LOVE)
               LYRICS & MUSIC by Bono & The Edge


アイルランド出身のU2がブライアン・イーノをプロデューサーに迎え、1984年にリリースした「THE UNFORGETTABLE FIRE」 はいきなりイギリスのヒットチャート1位に登場、シングル・カットされた「Pride (In The Name Of Love)」はU2最大のヒットとなった。 そしてアメリカでもU2の名が知られるようになったのだ。この曲が1960年代にアメリカの黒人による公民権運動の中心人物、マーティン・ルーサー・キング牧師について書かれたものだというのは、歌詞を読めば明らかである。

PRIDE (IN THE NAME OF LOVE)

Early morning, April four / Shot rings out in the Memphis sky
Free at last, they took your life / They could not take your pride

4月4日の朝早く / メンフィスの空に銃声がこだました
最後に自由を手に入れたけど / 彼らはあなたの命を奪った
だけどあなたのプライドを取り除く事はできなかった


キング牧師は確かに1968年の4月4日、メンフィスで暗殺された。しかしその暗殺が起こったのは午後6時頃。朝早くではなかった・・・。しかしU2のメンバーが住んでいたダブリンでは早朝だったのである。

奴隷解放宣言からちょうど100年目の1963年8月28日。人種差別撤廃を求める20万人以上の人々がワシントン記念塔広場を埋めた。この時、あのキング牧師の演説が行われた。

「私には夢がある。いつかジョージアのレッドヒルで、奴隷の息子達と奴隷所有者の息子達が、兄弟愛というテーブルにつく夢が。私には夢がある。いつか不正と抑圧の熱の中で苦しんでいる不毛の州、ミシシッピーが自由と正義のオアシスに変わることを。私には夢がある。私の4人の子ども達がいつか、肌の色ではなく人間の内面によって判断される国に住むことを。」

ボノはアメリカで自由のために命を捧げたキング牧師に相当の影響を受けたようだ。そしてU2がアメリカに進出したのもちょうどこの頃だった。

One man come in the name of love / One man come and go
One man come, he to justify / One man to overthrow
In the name of love / One man in the name of love
In the name of love / One man in the name of love

One man come on a barbed wire fence / One man he resist
One man washed on an empty beach / One man betrayed with a kiss

(For the Reverent Martin Luther King - saint)

愛の名の元に、一人の男が現れた / 一人の男が現れ、そして去って行った
一人の男が現れた、公正のために / 一人の男がくつがえすために
愛の名の元に / 一人の男が愛の名の元に

一人の男が有刺鉄線を超え、やって来た / 一人の男は抵抗した
一人の男が誰もいないビーチに、流されてきた / 一人の男がキスに裏切られた
(聖者マーティン・ルーサー・キング牧師へ・・・)

"One of the reasons I'm attracted to people like Martin Luther King, Gandhi, Christ, to pacifism, is because naturally I'm not a pacifist." -- Bono

(僕がキング牧師やガンディ、キリストらの平和主義者に惹かれる一つの理由は、 僕自身、元々平和主義者ではないからだ----ボノ)


BACK